婚外逢瀬 膣外射精 案外惰性

唇が荒れてて シャワーが当たっただけで痛い って言ってるのにもう

みだらなともだちと みだりに みだれてきます

捕まえたとたん 元気がなくなった あたしのせいだろうか

前を向きなよ 人にはそういいつつ 自分はどうだろうかと

彼だけ違う着メロにした でも、それがばれると困るから 家ではずっとマナーモード

自分が一番悪いという 前提で 話をしてみる

彼が髪を伸ばしてる 掃除機をかけるときに あたしのヘアバンドをしてる

使い捨て 万年筆のような 潔さ

でもいつか いなくなっちゃう人だから 今より好きになっちゃいけない

鏡餅を飾った プラスチックに入ってた 大量生産の匂いにあたしたちは慣れすぎてないか？

不器用な実直さは 駆け引きを凌駕すると 信じたいのです

あたしを笑顔にする たった一本のメール の向こうにいるあなた

証を求められた でも証ってのがよくわからなかったので 一生かけて探してみようと思う

社食での にこやかな笑顔 上辺だけ

ねえ、ちょっと重いよ なんて小声で ねこに言い

だって 制服じゃあ ホテル行けないじゃん

深刻なのは嫌 深刻ぶるまえに 終わってしまうといい

彼のシャツが綺麗になってる やっとアイロンがけ覚えたのかな それともあの水色のアイロンを使う人が出来たのかな

昔の男のことを 思い出すことなんてない 本当に弱ってるとき以外は

明るいところで するのも慣れた 他にもいろいろ

とりあえずビールの「とりあえず」より もっと軽薄に 「とりあえず」生きてます

嘘ついたせいで別れた でも 嘘つかなきゃ繋がれなかった

念願の温泉に二人で来た 温かい中に ゆっくり沈める

苦痛は人を育てる 快楽は人を虜にする この二つをして苦楽と言う

今日、あなたに似た人を見かけた なんだかわからないけれど 目が離せなかった

君の万年筆を借りた かすかにペン先が荒れてる 何かあったのかもしれないと少し心配になる

薄い膜につつまれたような日常 その膜は僕を鈍らせるが それがなかったら泣いてしまうから

「冬の大三角って知ってる？」 僕に教えるのが好きな君の為に 知らない、なにそれ、と答える

昔はほっといてもキスしてきたのに 今日はあってからもう 二時間も経ってるのに